2017年4月29日土曜日

「高地戦」感想

監督:チャン・フン


不毛、不毛、不毛。

この前まで同じように生きてた人たちが、どうしてこんなことしてるのか。

いっぱい簡単に人が死んでいくのに、その一つ一つが全部痛くて苦しかった。

北朝鮮の人はこの映画観られるのかな。アメリカ人もロシア人も中国人もみんなみてほしいな。日本人もみてほしいな。

戦争ものの作品はいっぱいあるけど、美化するわけでもなく誰かがヒーローとして描かれてるわけでもなく、ただただその時をみんなが必死で生きてた。生きたいという欲ももはやないのかもしれないけどそれでもちゃんと生きてた。


わたしは今このタイミングで観ることができてよかったって思えた作品。
いろんな意味で。


なんか悔しくなったし。
悔しいっていうのはちょっと違うけど
、、、
なんかそれしか言えないです!

「青春の殺人者」「太陽を盗んだ男」感想

監督:長谷川和彦

二つの映画をみて共通して感じたことは、生きろってこと。死ぬほうが簡単だ、と思った。みている方も死んでくれたほうが気が楽になるのに、あえて生かしてるのかな、そうなんだろうなー
この前みた「復讐するは我にあり」でもちょっと似たことを感じたなー。


「青春の殺人者」
お母さん。愛する人が愛する人を殺した時、それを目撃した時、人間ってどうなっちゃうんだろう。
この耐えられない状況、何が何だかわからない状況になった時、思い出に浸ってみたりポジティブに未来を想像してみたり全部終わりにしようとしたり。いろんな選択肢があるけどそれが一気に全部あった。

「太陽を盗んだ男」
ポップでキューブリックみたいで前半は不謹慎かもだけど楽しかったのに、後半グサグサきた。この攻めてる感じすごい。
結局何がやりたいのかわからない。のか、わからなくなってきちゃったのか。そんな気持ちの変化というか、麻痺してく感じとか、後戻りできない感じがヒリヒリした。
ジュリーさん、峯田和伸さんに見えてしょうがなかった。かっこいいことしてもちゃんとかっこよくてでも愛らしくて素敵。





「ろくでなし」感想

監督:奥田庸介

(現在公開中の作品です)





みんな不器用なんだけど、みんなかっこよかった。
なんだこれは!って思うくらいすごく好きだった。


ただの会話のさりげないところにもクスって笑ってしまう面白さがちりばめられていて、キラキラしてた。

コーラのストロー一回で咥えられないとことか。

言葉を発していないところにその人の真実がありありと見えるというか、こぼれていた。



あーーー。ドキドキするーーー。

2017年4月25日火曜日

「八つ墓村」感想

監督:野村芳太郎


これもまた、真由美さんみたさに観た作品。。。ファンタジーだった。寅さんが金田一。

明らかにリアルじゃないことなのに真実味がちゃんとあるっていうのが、ここ最近、昔の邦画を観ていて感じることのひとつです。








2017年4月23日日曜日

「復讐するは我にあり」「豚と軍艦」感想

監督:今村昌平


「復讐するは我にあり」
小川真由美が私のミューズになりつつある。。。
といってもまだ二作目だけど。「鬼畜」の緒形拳と小川真由美が記憶に新しかったので、設定は同じ(愛人関係、女は子供欲しい)なのに、全くの別人で、当たり前だけど俳優ってすごいって思った。入浴シーンの三國さんのなんとも言えない自分の欲望と戦ってるような滑稽な表情が好き。緒形拳さんのかっこつけてちゃんとかっこいいとこが好き。倍賞さんのあどけない顔立ちと大人の女の部分のギャップが好き。
小川真由美さんの、、、なんていうんだろうか、愛をすごく感じました。





「豚と軍艦」
最初はすっごくお洒落な映画だなーって思いながら観ていた。なんだか雰囲気があるなって。それは間違い無いと思うのだけど、それ以上だった。この言い方ごめんなさいだな。気づいたら引き込まれてて、主人公に感情移入してて、彼女にも。
ラストシーンは鳥肌が立ちました。ぶたぶたぶた。長門裕之さんが、お世話になっている森川正太さんに見えて仕方なかった。
なんか改めて本当にお洒落な映画。こんな映画日本にあったんだなー。

ばかやろー!!




2017年4月17日月曜日

「鬼畜」感想

監督:野村芳太郎

冒頭のシナリオを読んでから観た映画。私の想像力ではとても及ばない作品でした。

しかも予告編を観て初めて知ったけど、実話が元になっているとは…
実際の事件が戦前、
松本清張の原作が戦後、
映画が70年代、
ということで(シシャモさん情報)、
どんな時代にも一応起こり得ることなんだなー・・・

ってそんなことはどうでもいいんだ!どうでもよくないけどそんなことより私は目覚めてしまったかもしれない…
この昭和の映画の素晴らしさに!

まず小川真由美さん!この映画で冒頭しか出てないけれどものすごいドラマが見えます。かっこいい。素敵。
子供たち!監督はどんな演出したんだろう?棒読みでなんの色もなくて、ただセリフを言ってるだけなのに泣かされました。
あと蟹江敬三とか最近見ないタイプのあんちゃんでかっこいい!
お梅と宗吉のセックスシーンが怖くてトラウマになりそうでした。。。


誰が鬼畜なのか??
子供たちの純粋すぎる純粋さが、どうしようもない大人たちにとって鬼畜なのではないか、と思わされてしまった。




2017年4月10日月曜日

「街の灯」感想

監督:チャールズ・チャップリン

映画は愛。言われればそうだとわかるけど、実感するのは難しい。愛の形だっていっぱいあるし、、とか思ってたけど、愛だ、と感じずにはいられない作品だった。シンプル!ストレート!言葉はないけど、ないからこそ、とってもわかりやすく伝わってきた。
とにかくチャップリンの他の作品も早く観たい!


2017年4月1日土曜日

「油断大敵」「ふしぎな岬の物語」感想

「油断大敵」
監督:成島出

役所広司さんと柄本明さんの関係性が素敵。
役所さんの年を重ねている感じも出ててすごいなーと思った。当たり前にやっているように見えることが真似しようとすると全然できなくて、そういうことに気づかされた。
ネコさんの何も言わずに無表情だけど何か心が蠢いてるような聞き方が好き。
泥棒も警察もどんな仕事だって一流とは何なのか、教えてもらいました。


「ふしぎな岬の物語」
監督:成島出

船でのタニさんの最後のシーンがすごく好きだった。泣きそうになった。
シナリオを知るために字幕付きでみたけど、わたしがやったら陳腐になるだろう説明ゼリフの数々が説明台詞じゃなく生きてる言葉になってたからすごい。
やっぱり辛い時こそ笑いたい!