2016年10月15日土曜日

「血と骨」感想

(ネタバレを含みます)


監督:崔洋一



人間とは、命とは、生きていくということとは、そういった根っこにあるものをダイレクトに感じさせてくれる映画でした。

今まで在日朝鮮人の歴史やしきたりや現在とかは気にしたことがなくて、差別は「はだしのゲン」とか読んで昔のことだと思っていたし、当たり前のように、自分と変わらないもしくはハーフみたいな存在だと思い込んでいた。自分はいたって普通の日本人だから何もわからない。でもつい最近今年に入ってからたまたま複数の出会いがあり、自分が知らなかったことを聞いて興味を持ちはじめていたので、そういった意味でも勉強になったしとても面白かった。

きっと飢餓感?危機感?ギリギリのところで生きてる人たちだからこそ、人間の生々しさがビンビン出てくるのだなーと思った。

生きるために
食べる、逃げる、逃げない、ごまかす、怒る、強がる、殴る、媚びる、裏切る、叫ぶ、暴れる、
幸せになるために、楽になるために
生きる、死ぬ、殺す…

人間ってこうなんだと思いました。


晩年、金俊平が息子に「好き勝手やってきたんだから勝手に死ね」みたいなことを言われたあとの間が、哀愁があって、印象に残っている。それまでのことを全て許してしまうような瞬間だった。


おわり

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